嬉しいことに、少しずつ全国へと広まりつつあるスラックレール。
そんな中、最近はパーソナルトレーナーの方々からご連絡を頂けるシーンが増えて来ました。
もともとはスラックラインの練習用に開発したスラックレールが、今なぜパーソナルトレーナーに人気なのか、その秘訣とスラックレールの活用法を探るべく、群馬県で活躍されているパーソナルトレーナーお2人にお話しを伺ってきました。
プロフィール
中部大学工学部機械工学科卒。この時も勉強はしないが実験のみは好きであったが、自動車産業の盛んな中部地区での職ではなく、おもちゃぐらいは作れるだろうという安易な発想からおもちゃ業界に・・・そして一生おもちゃ屋の精神で現在に至る。
NPO法人ソーシャルグッド:http://social-good.jp/
駒澤大学文学部心理学科卒。ヒューマンアカデミー東京校スポーツトレーナー専攻卒業。トレーナーという仕事を知ってWスクールをして勉強し、この仕事で食べていくと決める。
自分たちと関わった方に元気になってもらいたい、その方らしい人生を送るお手伝いがしたい、という想いで夫婦で法人を立ち上げた。シニア・子ども・障害児を中心に運動指導・講習・研修などを展開している。
パーソナルトレーニング Rient:https://personaltraining-rient.com/
北海道出身。高校生の時に陸上競技の円盤投げで全国優勝を果たし筑波大学へ進学。卒業後は群馬県であらゆる職を経験。結婚、出産を経て2018年4月より女性とこども専門のトレーナーとして活動を開始。
スラックレールの活用法
ご自身の経験をもとにパーソナルトレーナーとして活躍されているお2人が、それぞれのトレーニングでスラックレールをどのように活用しているのか、トレーニングを必要とする方々の背景と合わせて、ご紹介頂きました。
早速なんですが、お2人がそれぞれスラックレールをどのようにトレーニングに取り入れているか、教えて頂けますか?
基本的には、「まず乗ってバランスを取ってもらう」というのが一番わかりやすくて、最も効果的だと思っているので、これはほぼ全てのシーンで取り入れています。
特に、子どもの現場だと、それに遊びや競争の要素を取り入れて、トレーニングをしてもらうというより、”遊び”の要素を多めにして、その中でバランス・体幹を自然に少しずつ養ってもらうようなイメージで使っています。
裸足で乗る事で、足の裏の感覚も良くなったりするので、遊びながら運動してもらうような感じで使っています。
シニアに関しては、バランス能力が落ちていると感じている方が多いので、スラックレールに乗る事でバランス感覚を養ってもらって、「これが転倒予防になるんですよ」というような話をしながら、使ってもらう事が多いですね。
実は、少し前に吉田さんのところには一度伺っていて、シニアの方と発達障害のお子さん達の教室を見学させて頂きましたよね。
その時に見た使い方が、非常にお上手だったのが印象的ですね!
やっぱり、スラックレールに乗る事で「バランス感覚が良くなった」とか「しっかり地面に足を着いて歩けるようになった」っていう感想は多いですね!
あとは、子どもに勝手に遊ばせると「あっ!そういう使い方もあるんだ!」と、こっちが気付かされる事もあるので、そこからトレーニングメニューに導入する事も多いですね。
あと私の場合は、大人の女性を対象に「フィジカルトレーニング部」っていうのをやってるんですけど…
メインは産後のお母さん達になるんですけど、出産後って、どうしても心身ともにバランスが崩れやすくなっていて、例えば赤ちゃんの抱っことかでも、しっかりケアしないと、どっちかに重心が偏っちゃって治らない事が多いんですね。
そういうところでも、バランス感覚を養えるスラックレールは活躍しています。
スラックレールは、もともとスラックラインの練習用にと開発したスポーツトイだったので、他のトレーニングとか、ましてや産後ダイエットとかに活用出来るイメージは全然持ってなかったですね。
今年の夏に『SPORTEC』という展示会に、トレーニングに使える新しいツールを探しに行ってたんですが、そこでスラックレールに出会いました。
うちは大手でもないし施設を持ってるわけでもないので、出張型でトレーニングをしに行く事が多いんですが、そうなると「コンパクトで軽くて持ち運べるもの」というのが条件だったのでドンピシャでした!
それまでは木を使っていたんですが、やっぱり持ち運べなくて不便だったので、持ち運びに便利なスラックレールは私にもドンピシャでした!
ありがとうございます!
スラックレールの効果と反応
「コンパクトで持ち運びにも便利」という点で高い評価を頂いたスラックレールですが、実際にトレーニングに取り入れる事で、使用している方の反応や効果はどう変わったのかも非常に気になるところ。
数多くの健康器具やトレーニンググッズがある中で、どんな部分で効果を感じて頂いているのか、実際のお客様の声と合わせてお話し頂きました。
例えば、「ここでバランスを取ってるので、片足で立つ時はここを意識してください」などと説明すると、バランスを取る時に使おうとする筋肉が、本人にも伝わりやすくて良いですね。
ただ難しいだけじゃなくて、難しいからどうっていうのが明確に出来るので、そこをトレーニングしていけるっていうのが使えるポイントですかね。
例えば、スラックレールで思いっきり遊ばせた後だと、落ち着いて宿題やるとか。そんな側面もありますね。
”筋トレ”って、ストイックなイメージありますけど、スラックレールは楽しいっていうのが前提であるので、楽しみながらも実はトレーニングになっているっていうのが、多くの人に受け入れられるポイントなんじゃないかなって思っています。
ぼくも、結構色んな人に乗ってもらってるの見てますけど、初めて乗った人は、なぜか全員笑ってるんですよね。乗れなくても笑ってるし、乗れても笑ってる。
特に子どもはそうかもしれませんが、人間って不安定な場所で楽しむことが出来る生き物なのかもしれないですよね。道路の縁石に乗ってみたりとか、トランポリンで楽しんだりとか。
今はスポーツとかトレーニングとかで広まっていってますけど、スラックレールは、もともとは”おもちゃ”なんですね。
ぼく自身が、ずっと”おもちゃ”に携わっていた人間という事もあるんですけど、最近おもちゃ屋さんにも導入がいくつか決まっていて、「乗ると楽しい」っていう部分で共感頂く方も、やっぱり多いですね。
スラックレールの可能性
単純に「どこの筋肉に効果がある」というのも大切ですが、スラックレールが何より大切にしている「乗るだけで楽しい!」という事が多くの人に使用される最大の理由なのかもしれません。
無理なく、誰でも楽しみながら身体を動かせるスラックレールは、パーソナルトレーナーのお2人から見て、どんなシーンで今後広まっていくかを予想して頂いた。
やっぱり、みなさん気にしているのが、転んで骨折して入院して…そして、寝たきりになる。みたいな事なんですね。
「年齢とともに落ちやすいのは、筋力とバランス感覚なんですよ」という話を、日々みなさんにはしているんですが、それをどうやって鍛えていきますかっていう話で、もちろん筋トレも大事だし、バランスも大事なので、そういう部分で行政の力も借りながら、スラックレールで「介護予防・健康増進」が出来るんじゃないかなと思っています。
全国で、介護予防教室ってぼく自身もやらせてもらうんですけど、介護予防教室がある時はしっかり来て頂けるんですが、それが終わると運動をしなくなってしまうという現状もあるので、自宅にスラックレール1本あれば、そういう方も無理せず続けられると思いますね。
同じようなニーズは東京にもあって、シニアの方だけじゃなくて、小学校とか幼稚園とか小さいうちからバランス感覚を養ってもらう事も、将来的な介護予防には繋がるんじゃないかと思ってますね。
部活動で運動している子達って成長期なので、軸を整えるっていう面では部活動のトレーニングに導入出来るんじゃないかなって思いますね。
スポーツと軸
話題にあがった「軸」という話。
どのスポーツにも必要とされている体幹・軸は、開発経緯を語るうえで外せない”スラックライン”に通じるものが多くあり、スラックレールはその要素を取り入れているからこそ、色んなジャンルのトレーニングに導入されているのかもしれない。
軸が整っていないと、ラインに立つ事すら出来ないので、大前提に「軸」があって、それと同じ要素が手軽に練習出来るっていうのがスラックレールなんです。
筋力がいくらあっても、それをうまく使うためには軸とかバランスが大切ですし、スポーツって必ず片足立ちの瞬間ってありますから、そこで軸がブレてたら事故やけがにも繋がるし、そこにパフォーマンスが乗ってこないですよね。
あとは、うまく立とうとする事って、まずは情報収集から始めなきゃいけないんですね。
例えば頭の位置がズレてるとか、足元が安定していないとかっていう現状を把握する事から始まるんですけど、発達障害の子ども達だと、状況を判断出来なかったりだとか、足からの情報が鈍感でうまく伝わって来なかったりするんですね。
足の裏って入力センサーなので、スラックレールに乗った時に、この足の裏から届く「素材のブヨブヨ感」とか「足首が斜めになっている」とかの情報を頭で判断して、じゃあそれを解決するためにどうする。っていう出力をする事が、”感覚統合”っていうんですけど、スラックレールはそれが出来ちゃうんですね。
安心・安全もスラックレール
開発当初は、まだ見えていなかった使い方・効果をたくさんご紹介頂きました。
逆に、開発当初に意図していた「安心・安全」の部分は、利用者にどのように届いているのか、自身も二児の母である高田さんがお話ししてくれた。
そんな中で、身体を使って遊べる場所って本当に少なくて、あっても少し動くと身体がぶつかっちゃうような狭い場所が多いんですけど、スラックレールの開発背景として「限られた場所でも、身体を使って遊べる」という思いもあるんですけど、その辺ってどうですか?
うちにも小さい子いますけど、そういう場所に置いてあっても、安心して遊ばせておけると思います。素材も柔らかいですし、危険はないですよね。
まさに1家に1本じゃないですけど、子どもも大人も使えるので良いですよね。
平均台みたいに、親が手を引いて…みたいな事もなく、子どもが自然に遊び方を考えて勝手に遊んでくれるので、色々と助かると思います。
ありがとうございます。
「危ないから」だと思うんですけど、それが原因で子ども達も身体を動かして遊ぶ機会って減ってるのかなって。ただ、スラックレールなら危険もなく身体を動かせて遊べるので、そういった問題解決にも繋がるんじゃないですかね。
うちも同じような環境ですが、ぼくのところは地域を巻き込んで、みんなでスラックレールで楽しく遊んでますね。
最後に
最後に、お2人の見解からスラックレールのオススメポイントはズバリどんな部分なのか伺った。
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